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秋田県庁インタビュー

秋田県産業労働部
産業集積課課長
猿橋 進 様

2014年8月26日 午後3時30分
産業集積課会議室にて

秋田県の企業誘致と産業集積化の事業展開について

 秋田県の企業誘致は、昭和36年(1961年)から実施しています。現在まで600社を超える企業が企業誘致の認定を受けています。秋田県では、県内の雇用を確保する上で、企業誘致は非常に大事な施策であると思っています。しかし、リーマンショック以後、企業の新規進出や拡張、設備に対する投資は厳しい状況になってきました。

 また、秋田県は全国で人口減少率が一番高い県となり、若者の人口流出が目立っています。他方、2014年度の学力調査では、秋田県の児童・生徒(小学生・中学生)の学力は、日本でトップクラスという発表があり、秋田県は優秀な児童・生徒を輩出している県であります。また、秋田県の国際教養大学では国際化に対応できる人材を積極的に育成しています。
県内に高度な技術を持つ製造企業を誘致することで、県内の働く場所の確保、若者の流出、そして人材の流出を防ぎたいと考えています。このような考え方から、産業振興課では企業誘致のための事業を展開しています。

誘致企業の分野と産業振興課の役割について

 誘致を進める産業分野としては、今後、成長が見込める分野として、例えば、光学関連企業、自動車関連企業、航空分野関連企業、新エネルギー関連企業、食品関連企業などをターゲットに進めております。食品製造では、最近、食の安全・安心を求める声が大きくなってきており、国内生産を重視する企業も増えてきております。食品管理や製造管理はもとより、素材の質も問われます。その中で、秋田県は米どころ、酒どころであって、それに欠かせない非常に良質な水が豊富に得られるため、食品関連企業の誘致には優位性があると考えております。

 産業振興課は、13名で業務をしています。産業団地を管理する班と立地推進をする班に分かれて活動をしています。産業団地に関わる班は団地の造成等を主に行い、一方、立地推進班の職員は、東京や大阪などの大都市での誘致に関する企業・産業情報を収集・分析しています。さらに、東京には誘致の最前線として、企業立地事務所を設け9名が勤務しており、名古屋、大阪にも誘致担当職員を配置しています。事務所職員はそれぞれ企業を直接訪問し、企業誘致に関する立地環境に係る情報提供と情報収集を行っています。

 また、秋田県では、佐竹知事が自らトップセールスとして積極的に企業に出向き、企業トップと対話を行い、秋田県の産業振興の重要性や雇用の促進、人材育成などをアピールしています。

秋田県の誘致企業と事業環境について

 秋田県南地域には、大手電子デバイス、部品製造企業の拠点があり、その関連企業も含めた産業の集積があります。光学関連については、県南地域の大仙市、横手市、湯沢市等に多く立地されております。

 近年、製造コストの問題から、海外での生産に切り替える企業が多く見られます。電子部品・デバイス製造に、光学関連製造・精密機械製造などの製造企業が協力関係を築くことで、互いに強みを発揮できるようにすることが必要と考えます。

 また、新しい産業分野の柱を作ることを目的に、自動車産業、新エネルギーなどの企業誘致にも取り組んでおります。

 さらに、秋田県はよい風況(風の状況-秋田県は海風が強く吹く)があるため、風力発電の普及促進に力を注いでおります。秋田には風力以外にもエネルギーとして活用可能な、地熱も豊富に得られることから、クリーンエネルギー開発を積極的に進めているところです。

秋田県の企業支援スキームと三井光機製作所に対する評価

 秋田県には企業を支援するための独自のスキームがあり、それに則って支援させて頂いています。三井光機製作所さんは、秋田県の企業支援と共に、国からの支援も受けています。国からの支援を受けられるというのは、その選別のハードルが高く、技術が非常に高く優れていることを意味します。三井辰郎社長からいろいろお話を伺いましたが、三井光機製作所は、投入市場を絞り込み、また、国内市場だけにとどまらず海外市場も積極的に目を向け、マーケットを拡大していく具体的なビジネスプランが県や国から支援を受ける評価の対象となったのだと思っています。特に、三井光機製作所の既存技術を活用発展させて開発した「三板式プリズム」は非常に可能性を秘めた新製品開発だと考えています。これから、同社がもっていなかった新市場を開拓してくれるのではないかと期待しています。そして、企業の増収に伴い、秋田県の優秀な人材を雇用し人材流出を防ぐ一助を担ってくれればと思っています。

今後県内の光学機器製造企業と三井光機製作所に期待すること

 今後、光学機器製造企業、三井光機製作所には、高付加価値で品質の高い完成品の製品製造を期待しています。

 三井光機製作所には、1951年創業以来光学プリズムの専業メーカーで、しかも業界トップクラスの品質があります。研磨から接合まで一貫製造できる唯一の企業として、国内外の大手光学メーカーとの取引を拡大してもらいたいと思っています。1991年に秋田県秋田市に生産工場を建設し、ターゲットを絞った経営戦略、業界屈指の高い技術力で業容の拡大を図り、2013年には、新製品開発のための設備投資に取り組み、秋田県のほか国、そして秋田市がこれを支援しています。

 また、2013年には、“地域経済の牽引に大きな役割を果たす地域のリーダーと期待される企業”として、秋田県の「ものづくり中核企業創出促進事業」にも認定されており、今後の本県における事業拡大に大いに期待しているところです。